17年9月

 三ヶ月ほど滞在していた足寄からの帰路を、上士幌から上川を抜けるルートを選んだ。回り道だが三国峠を越えてみたかったのだ。台風が北海道に上陸する前に通り過ぎられそうだったからね。
 上士幌から峠までの50Kmはずうっと登り道を辿る。この道が国道に昇格して整備されたのはここ十年のことだ。そのうち立派な観光ルートになるだろうな、たぶん。そういえば黄色一色になる秋がすごいという噂を聞いたことがある。ちょっと時期が早かったかもね。
 三国峠の頂上の標高は千メートルを超え北海道で一番高い。眼下に樹海が広がる。雲の動きが慌ただしくなってきていた。


三国峠


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 イタリアの作曲家ジャン・フランチェスコ・マリピエロ(1882-1973)の交響曲第10番「アトロポス」。
 マリピエロといえば静謐な音楽と思い込んでいた。それは「静寂と死の交響曲」という初期の作品ばかりを聞いていたせいかもしれない。この10番は運命の不可避を司る三姉妹の末妹アトロポスが主人公。けれど彼女が運命の糸を断ち切るといった劇的な場面はついに訪れないな。いくつもの波乱や困難に出会いながら、それでも糸は手繰り続けられる。マリピエロは無調や十二音技法といった時代の流れを良く知りながら、敢えて印象派風な音楽を作り続けた。それが自分の運命でもあるかのようにね。そのことをアトロポスはよく知っていたというわけだね。
 ところで本当は第4番の「イン・メモリアム」にしようかと思っていたんだ。ただあまりに今の気分につきすぎるので止めちゃった。ま、思いがけないことは、当たり前だけど突然起きる。そうしたことにうまく対応できないことが多くてね。うん、そうなんだ。
 それと、題名のある音楽のその言葉から失われるものも多いのでね。とはいえ13分ぐらいの時間の余裕があったら、聞いてみてください。





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2017-09-30 : ホーム : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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熊谷陽一

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